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CPDS

Content Provenance and Delegation Standard

AI 時代のコンテンツの出所と責任を可視化する規格の叩き台

Status Version License


これは何か

CPDS は、コンテンツの「誰が作ったか」「誰の委任で動作したか」「何かあったとき誰が責任を負うか」を、検証可能なメタデータとして記録するための規格の叩き台です。

法律ではなく、市場の抑止力で機能させることを目指しています。出所をごまかすコストを上げ、正直であることが当たり前になる世界を、技術と規約で支えるのが狙いです。

解決しようとしている問題

  • クリエイターの作品が AI に無断学習され、保護する手段がない
  • AI 生成コンテンツと人間作成コンテンツの区別がつかない
  • AI による誹謗中傷・なりすまし・フェイクの発信者が辿れない
  • AI が代理で行った行為の責任の所在が曖昧

これらは、根本的には「コンテンツの出所が辿れない」という単一の技術的空白から派生しています。CPDS はその空白を、既存技術(C2PA、Verifiable Credentials、MCP)を組み合わせて埋める提案です。

三つの柱

┌─────────────────┬─────────────────┬─────────────────┐
│   PROVENANCE    │   DELEGATION    │    REGISTRY     │
│                 │                 │                 │
│ コンテンツに    │ AI が代理した   │ 第三者が運営する│
│ 出所メタデータ  │ 場合の委任を    │ 公的台帳で      │
│ を付与する      │ 連鎖的に辿る    │ 検証可能にする  │
└─────────────────┴─────────────────┴─────────────────┘

ステータス

Discussion Draft v0.4 — 完成された仕様ではありません。

これは議論のための叩き台です。多くの未解決論点があり、改善の余地が大きいです。批判・修正・反論を歓迎します。

ドキュメント

📄 仕様書本体

  • CPDS 仕様書 v0.4 — 全 15 章の技術仕様
    • データモデル、署名と検証、テキスト透かしの3層設計
    • MCP 統合(委任チェーンの多段化、Tool Invocation Record)
    • サブ委任のセキュリティ、Registry ガバナンス、認証マーク運用
    • 5 つのユースケース(シーケンス図付き)

📋 想定反論集

  • Anticipated Objections v0.1 — 14 の想定批判への回答
    • 複雑性、インフラ運営、有効性、経済性、哲学的問題への応答

🌐 説明資料

クイックスタート

「とりあえずどんなものか見たい」という方は、以下の順序がおすすめです。

  1. 30秒: この README の上の方を読む
  2. 5分: HTML プレゼンテーションを見る
  3. 15分: note 記事を読む
  4. 1時間: 仕様書 v0.4を読む
  5. その後: 想定反論集で限界を確認

関連する既存規格

CPDS は既存の規格・プロトコルを基盤としています。

規格 CPDS との関係
C2PA 画像・動画の出所証明の基盤として使用
W3C Verifiable Credentials Delegation Certificate の表現に使用
W3C DID アクターの識別子として使用
Model Context Protocol AI のツール使用を委任チェーンに統合
OAuth 2.0 委任の発行フローを参考

議論への参加

フィードバックを送る

  • 🐛 仕様の問題点: Issues で報告してください
  • 💡 改善提案: Pull Requests を歓迎します
  • ❓ 質問・議論: Discussions でお願いします

関心領域別の参加方法

クリエイターの方へ: 想定する保護メカニズムが実情に合っているか、率直なフィードバックをお願いします。特に 9.2 イラストレーターの作品保護 を見てください。

AI 開発者の方へ: MCP 統合(セクション 15)、サブ委任のセキュリティ(15.10)が現実的か検討してください。

法律・政策関係者の方へ: 規制と規格の役割分担(本リポジトリの「規格は法的中立」原則)について議論したいです。

標準化に詳しい方へ: 関連既存規格(C2PA、VC、MCP)との統合方法、標準化団体への持ち込みルートについて知見を求めています。

ロードマップ

フェーズ 状態 内容
Phase 1: 仕様の整備 🟢 進行中 v0.4 → v1.0 への改訂
Phase 2: リファレンス実装 🟡 計画中 Python による最小実装
Phase 3: 関係者との対話 🟡 計画中 C2PA、MCP、Anthropic、OpenAI 等
Phase 4: 標準化提案 🔴 未着手 W3C、IETF、ISO への持ち込み
Phase 5: 英訳・国際展開 🔴 未着手 グローバル化

ライセンス

仕様書、ドキュメント、すべてのテキストは CC0 1.0 Universal で公開しています。誰でも自由に実装・採用・改変・再配布できます。

これは規格として広く採用されるための意図的な選択です。

著者

江頭 良喜 ryoki.eto@gmail.com

謝辞

CPDS は多くの先行研究と議論に支えられています。

  • C2PA コミュニティの皆さま
  • MCP の開発者の皆さま
  • 文化庁のパブリックコメントに意見を寄せたクリエイターの皆さま
  • AI ガバナンスを論じる研究者の皆さま

直接の対話がなくとも、その問題提起の上に CPDS は立っています。


Discussion Draft. Comments welcome.